「「唐長」風呂敷が織りなす日本の美」
おおきに~。 風呂敷専門店「むす美 京都」 スタッフの横関です。
前回は京都の秋の風物詩・時代祭をとりあげましたが、なんと台風21号の影響で中止になってしまいました...中止になるのは29年ぶりのことだそうです。
京阪三条駅の壁を見上げながら来年の開催を楽しみに待ちたいと思います。
そして今回は、ここ京都で江戸時代初期に創業し、今もなお京唐紙の伝統を発信し続ける「唐長」の文様を使った風呂敷の魅力をお伝えしたいと思います。
「唐長」とは、江戸時代より続いてきた日本に唯一現存する唐紙屋です。初代当主の名前を冠した「唐紙屋 長右衛門」を略して、「唐長」という名前で知られています。
ここでそもそも、「唐紙」とは何かご存知でない方もいらっしゃると思います。
これは、文様が掘り抜かれた版木に色をのせ紙に写す技法が用いられた和紙を指します。版画の手順をイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。
「唐長」では色の配合、版木への色ののせ方、そして和紙への写し方、どれひとつマニュアルはありません。一枚一枚熟練の職人の手によって「唐長」にしかない独特の風合いが生み出されます。
そんな「唐長」の唐紙は桂離宮や二条城などの襖・衝立に用いられおり、近年ではポストカードや照明のカバーなど現代のライフスタイルに合わせた新しいアプローチもされています。
むす美ではそんな「唐長」の伝統を身近に楽しんで頂けるよう、シーンに合わせてお選び頂ける豊富なラインナップをご用意しています。
まず、「唐長」のシックな文様を気軽に普段使いして頂ける、綿素材の両面染めシリーズ。
大胆な光琳大波文様(上段)と、優雅さを備えた光悦陰日向桐文様(下段)をそれぞれ色違いでご用意、サイズも50cmと100cmからお選びいただけます。
そして、シルクジャガード織という風呂敷では珍しい手法で制作された70cm正絹紋織では、光を受けて輝く枝桜の可憐さと、シルクならではの上質な風合いをお楽しみいただけます。優しいピンクを基調としたサクラ(左)と繊細なグリーンが目を引くハザクラとご用意しています。同じ生地を数寄屋袋と袷せ袱紗に仕立てたものもあります。
大切な物をお包みする特別な日のための正絹ちりめん風呂敷には、中巾と二巾の2サイズがあります。
まず、お祝いや内祝いのお返しの品にお選びいただきやすい、中巾(約48cm)風呂敷。
天平大雲をあしらった写真の風呂敷以外にも双葉葵・信夫の丸・梅の丸と全部で4つの文様がございます。
そして二巾(約68cm)風呂敷には、日本の移ろいの美「花鳥風月」を題材にした文様を選びました。
写真は、光悦蔦に蝶。他に光悦芒に月・光悦兎に雪花がございます。
「唐長」風呂敷には文様、色合い、そして素材が互いを引き立て合って織りなす独特の魅力があります。
その風合いや優美さは手に取って直接ご覧いただき、触れて頂くことで最も感じて頂けると思います。
京都もしくは東京にお越しの際は、ぜひむす美にお立ち寄りくださいませ。
それでは 風呂敷専門店「むす美京都」のスタッフの横関でした。
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