【主役にも名脇役にもなれる「梅」文様】
おおきに～。 風呂敷専門店「むす美京都」スタッフの横関です。
気が付けば「よいお年をお迎えください」とご挨拶を交わし始める頃になりました。
暦の上では冬至を迎え、日が短くなった分寒さがこたえます。
今日ご紹介したいのは、そんな冬の寒さの中を耐え忍びいち早く花を咲かす「梅」文様です。
「梅」の原産地は中国ですが、奈良時代にはすでに日本に伝えられており、平安時代頃桜に取って代わられるまでは「花」といえば「梅」の事を指しました。
寒い冬にいち早く花を咲かす特性から、吉祥文様として希望、忍耐を表すものとされました。
そこから縁起物として定着している「松竹梅」にも数え上げられています。
さらには梅の花は学問が栄える時に見事に咲くと言う言い伝えから、天神信仰とも結びついています。
京都では学問の神様として北野天満宮が有名ですね。
また梅宮大社という京都で一番古い梅の名所では、「梅」＝「産め」と転じて安産祈願のご利益が授かると言われています。ご存知でしたか。
日本人が古来より好んできた吉祥花「梅」。
数ある文様の中でも群を抜いて様々に文様化され多くの工芸品や着物の文様として使われています。
もちろん風呂敷も然り。このブログを書くためにむす美の風呂敷に使われている梅文様を探してみると、実にたくさんありました。その一部をご紹介します。
伊砂文様両面シリーズ/梅のように、シンプルな梅花のみの構成もあれば、
その枝振りも描きこんだ光悦ちりめん/梅、
アレンジバージョンとしては、その愛らしい形から和菓子などのデザインにも用いられる"ねじり梅"文様。
梅花が波間に漂う様は"織部緞子"として茶人から愛されてきましたし、
永遠、縁（円）、和（輪）などを意味する丸文様と組みあわせた"梅の丸"文様も生み出されました。
古来より日本人に愛されてきた梅文様は、華やかな「主役」にもなれば、その柔らかな曲線を活かした「名脇役」にもなります。
数ある中からお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。
時にひっそりと忍んでいることもあるので、よ～く目を凝らしてみてくださいね。
それでは 風呂敷専門店「むす美京都」のスタッフの横関でした。
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