今日の伝統色:橙色(だいだいいろ)
おおきに~。風呂敷専門店むす美 京都の堀です。
最近では「パーソナルカラー」「イエローベース」「ブルーベース」といった、1人1人の個性に合わせた色彩診断が人気です。
もともと色彩の区切り方・呼び名は世界各地で異なり、固有の文化を形成してきました。それはここ日本でも同じです。
わたしたちの住む日本は豊かな自然に恵まれ、四季の変化もその美しさを引き立たせています。
そして美しい自然の中にあふれる色彩は衣服・陶磁器あるいは鎧などの武具にも取り入れられ、さまざまな色が生み出されてきました。
ここ日本で育まれてきた「伝統色」の世界を、染織文化研究家・中江克己氏の著作『色の名前で読み解く日本史』をもとにご紹介します。
今日の伝統色:橙色(だいだいいろ)
英語では「オレンジ」と呼ばれるこの色は、古くから「橙(だいだい)」と呼ばれてきました。
「だいだい」と聞くと、お正月飾りを連想する方が多いのではないでしょうか。まさに「橙色」はあのお正月に欠かせない果実の色。初夏に香りある白い小花をつけ、果実は冬に熟し赤身のある黄色になります。
苦くて食べられない橙ですが、果実が枝についたまま冬を越すことから、歳を重ねて長続きする縁起物とされています。果物は昔からお正月飾り・お供えなど神聖な場所を示す目印として、また不浄を祓い清めるという意味でも用いられました。
ちなみに日本で「オレンジ」という色名が登場したのは明治末期、大正時代には流行色となったそうです。
◆「橙色(だいだいいろ)」にまつわるふろしき◆
70 ひめむすび Adeline Klam/シトラス イエロー
こちらの新作は、モチーフとしては柚子を描いていますが、どの季節にも使用できるようにシトラス(柑橘系)という柄名にしました。「橙色」の果実に白いお花...「橙」にも見えてきませんか。
こちらは9月24日発売開始の新作です。詳しくはこちらのブログをご覧ください。
風呂敷専門店むす美 京都の堀でした。