どのような経緯でふろしきを選ばれたのか、それぞれのストーリーがあり、とても興味深いです。
今日は、日本の伝統技術と森を守る「八宝茶箱」にむす美ふろしきをご採用くださった「花結木(はなゆうき)」様をご紹介いたします。
■日本の伝統技術が集結した特別な「茶箱」
花結木(はなゆうき)様は、国産の檜や杉にこだわって本格木造住宅を建ててこられた高橋建築様の雑貨部門からスタートされた会社様です。
花結木様で作られている特別な茶箱「八宝茶箱」に使用するアイテムの1つとして、むす美のふろしきを選んでいただきました。
今回は、「八宝茶箱」の発案者・高橋京子様に誕生秘話を通して、森への恩返し、日本の伝統技術に対するリスペクト、お茶を自由に楽しむ心を語っていただきました。
むす美アートディレクター山田悦子が、作り手の1人として包み方動画に登場します。
■「八宝茶箱」の発案者・高橋京子様のお話
日本の「作り手八人の技と心」でできた「SDGs茶箱」
吉谷木工所さんは先祖代々受け継がれてきた職人の技を活かし「三方」を作り、名だたる数々の神社へ納めておられます。
年々時代とともに「神具」としての需要が減る中で、「この「三方」の技術を後世に残したい、「神具」を「新具」として現代の生活の中に残せないか」と考えました。
そこで生まれたのが八角形の「八宝箱」(※セット内容①)でした。
この「八宝箱」は、建材や「三方」に使われた後の檜の材を使っているのです。
また「たたみ舞台」の畳(※セット内容⑧)も本来捨てられるはずの和紙畳の端材を使用していますし
「檜の銘々皿」(※セット内容⑤)も、家を建てる際に出る端材を余すことなく使った1枚です。
詳細はこちら「八人の作り手が生み出す八つの宝物」>>
テーブルの上に小さな茶室を
私は茶道経験はありません。
だからこそ自由な発想で茶箱を作れそうな予感がしたのです。
「家に和室がなくても、畳のプレートがあれば和の空間でお茶を愉しんでもらえる」 そんな茶箱を作りました。
子供連れのママさんは「小さいころから本物に触れさせるのって大事だね」と言っておうち時間に使ってくださっています。
また、想いに共感してくださったお客様が「八宝茶箱」を10個まとめ買いされることもありました。
ふろしきなら "まとめて"運べる!
箱や中身が決まってきて「どうやってまとめて運ぶ?」となった時に、「ふろしきがある!」となり、八宝の1つに「ふろしき」も入れることになりました。
知り合いに「ふろしきといえばむす美さん」と紹介いただき、ネットで調べると私自身も持っていた商品が出てきて「ぜひぜひ」となりました。
ふろしきの伝道師・山田悦子さんも"日本の宝"の1人なんです!
お茶のワークショップでも、ふろしきの使い方は盛り上がるんです
「八宝茶箱」のワークショップも開催しています。 例えばカフェでねりきりを作り、お茶を点ててもらいます。
上質なお茶や器を実際に体験いただき気に入ってくださった方にご購入いただいております。
そのワークショップでアクアドロップなどふろしきエコバッグのデモンストレーションもさせていただいています。
ふろしきになじみのない方でも「こんな可愛い柄で!?」「水も運べるなんて!」と高い関心をいただいています。
その歓声がうれしくて、最近では「岡山のふろしき伝道師になろう」と思っています(笑)
茶箱の売上の一部を寄付し、「森への恩返し」に
私たちは森の恩恵に預かり、家を建てさせていただいてきました。
今まで安価だからと海外の安い木に流れてたのに、今「ウッドショック」で、国産しか手に入らない状態で値段もはねあがり取り合いになっている状態です。
森からはじまったこのストーリーをいつか森に返したいと考え、「八宝茶箱」の売り上げの一部を、これからの山守の育成に使っていただきたいと願っています。日本には、山・木を守るための仕組みが受け継がれてきましたが、私たちは今日本の木を使い続けるためには、植林活動に加えて、次世代の山守を育成することが必要だと強く感じています。
■山田繊維 担当の声(広報・むす美アートディレクター 山田悦子)
高橋様の熱い想いに引き寄せられるように完成した「八宝茶箱」
「八宝茶箱」プロジェクトは、高橋京子様の熱い思いから始まりました。
想いをカタチにしていくのは簡単なことではありません。
でも、「山に恩返しをしたい。日本の伝統を守りたい。」私利私欲のない、真っ直ぐな想いは、人を惹きつけ、人を動かすことを私も高橋様から教わりました。
「ふろしき」も八宝の一つに加えていただいことはとても光栄なことです。
八宝茶箱には、大小2種のふろしきをお使いいただいています。1種は茶箱の中で大切なお茶碗を包むための48㎝。そしてもう1種はお茶箱と畳一式をまとめてお包みする90㎝です。
素材、色、サイズも今思えば不思議なくらいスムーズに、丁度良いものが見つかりました。
茶箱、お茶碗、畳...様々なお道具の質感や色味に馴染む、ぴったりのふろしきとして選ばれたのが「ポリエステルちりめん」です。
品のある紫と萌黄色の2色展開の相性も良く、ちりめんならではの風合いと程良い伸縮性は、大切なお道具をしっかりそして優しく包みます。そして、しわになりにくくメンテナンスもしやすいのもポイントでした。
結び方は、打合せの日「ふろしきなら実はこんなアレンジも可能ですよ...」とお見せした"持ち手付きの結び方"を気に入っていただき即決定!
ふろしきだからこその良さをご理解いただき本当にありがたく思いました。
すべては、高橋さんの熱い想いに引き寄せられるように完成した「八宝茶箱」。
これからますますたくさんの方を笑顔にすることと確信しています。